「悩みとは本質的には妄想である。」
ブッダの教えを実生活に活かための考え方の本です。
みなさんは 、悩みはありますか?
このストレスの多い現代社会においてストレスなく生きていける人は多くないでしょう。
私もストレスを感じる場面に出くわすことはよくあります。
この本では、そういう悩みに対して、反応しないことで対処すると言っています。
どういうことでしょうか。
コンテンツ
第一章 反応する前にまず理解する。
悩みがあったらそれをなくそうとする前に悩みの原因を考えます。
何が原因で悩んでいるのか本質を見つめます。
そうすると大抵が自己承認欲求によるものです。全ての人に承認欲求はあります。
それを認めてしまうのです。求めている心に気がつくことが大切なのです。今時分はこういう悩みを感じているんだなと理解する。それだけで心はずっと軽くなります。
頭の中で考えていることは妄想なんです。それが過去のことであっても、未来のことであっても、現実でない以上それは妄想だということです。人はすぐ妄想してしまうので、妄想したら今妄想したと自覚することが大切なのです。
第二章 無駄に判断しない
良いとか悪いとか勝手に判断しない。判断は執着につながります。
手に入れられないことは悪い。だから辛い、といった思考になる。事実は事実として認め、そこに良いも悪いも判断しないことが大切です。こうあるべきという正義もそれに倣わない人に対して苛立ったりします。判断すればするほど執着が生まれます。
自分はできる。優秀だという肯定的な判断は慢といいます。それは妄想であり一種の病気であると仏教では考えます。
真実であり、有益であることを行う。正しい正しくないは自分の脳内で繰り広げられているため妄想なのです。判断をやめるためには、判断をしたら、判断したと気づく。
第三章 マイナスの感情で損しない
人間関係での基本は反応しないこと。反応は感情のもととなります。
関わり方の基本は、
・相手のことを判断しない。
・過去は忘れる。
・理解し合うことを目的とする。
人間の感情は快か不快かに分けられる。快の感情を大切にしてもいいんです。あらゆる感情を捨ててロボットのように生きろとは言っていません。
美味しいものを食べた。嬉しいことがあった。そういった気持は大切にする。
私達は幸せになるために生きている。承認欲求すらも、それが快であるなら否定しなくていいんです。がしかし、そこから不快を感じたならすぐにやめなければならないということです。
第四章 他人の目から自由になる
他人がどう思っているか考えることは妄想である。
これが一番大切なことですが、他人の評価を自分では変えることはできません。だから気にしない、反応しない。
他人の目が気になるのは承認欲求があるからです。承認されたい、よく思われたいからその反応で相手の考えが気になってしまうのです。
妄想は確かめようがありません。確かめようがないことを考えてもしょうがない。
また、誰かと比較することは相手と比べて自分は良いと思いたいからです。そうするとまた承認欲求が出てくる。そして比較しても何も変わりません。比べるのでなく自分が納得するかどうかで行動を決める。それを称賛されようが避難されようが自分が納得しているなら関係ないと思うことです。
第5章 正しく競争する
競争に流されない。勝ち負けは判断に過ぎない。判断しないために自分が納得することを行う。
どんなに勝ち続けてもまたあたらしい競争が生まれるだけです。競争に際限はありません。
では競争だらけの現実にどう向き合うか。ブッダは4つの方法を述べています。
慈しみ
これは相手の幸せを願うこと。
悲の心
相手の悲しみ、苦しみをそのまま理解すること
喜びのこころ
相手の喜びを共感する。ともに喜ぶ
捨の心
反応しない、判断しない。反応を捨てること
この捨の心が、他の宗教にはない独自の考え方だといえるかもしれません。
第6章 考える基準を持つ
安らかな人生を送るために確かな土台が必要です。
この本で学んだことを生かしてとにかく実践していくことが大切です。そして失敗しても問題ありません。いつかたどり着けると信頼する。その心が大切です。
まとめ
ブッダは現実に苦しいことはつきものだといっています。
その苦しい現実とどう向き合うかが大切。考え方しだいで悩みはなくなる。
すべての悩みは人間関係です。そして大抵の悩みが承認欲求です。不快を感じたら承認欲求が働いているなと認識することが大切です。
そして出来事や人に対して良いも悪いも判断しない。