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【具体的な話は分かりづらい!!】「具体と抽象」で学ぶ”抽象力”が必要な本当の理由を徹底解説!!

本の表紙

皆さん、こんにちは。

本記事に訪れていただきありがとうございます。

皆さん一度は、もっと具体的に話してくれと言われたことってありますよね。

でも実は、具体的な話って解りづらいんです。

どういうことか、細谷功著「具体と抽象」では、抽象を扱う力が必要になるといいます。

抽象の力がなぜ必要になるのか徹底解説しますので、最後までお付き合いください!

著者紹介

細谷功

ビジネスコンサルタント、コンサルティング会社クニエのマネージングディレクター。

1964年、神奈川県生まれ。

東京大学工学部を卒業後、東芝でエンジニアとして働き、のちに退職。

会社の戦略策定や仕組みの改革に取り組む

著名な人たちもこの「具体と抽象」をおすすめしています。

一言”超”要約

具体とは、できるだけ事象を細かく表現することで、誰にでも理解することができます。しかし、情報量が多くなってしまったり、本質がぼやけてしまったりします。反対に抽象はある事象の本質的な部分を抜き出すことで細かいところは切り捨てます。抽象を理解するには能力が必要になります。つまり具体は誰にでも扱えて、抽象はトレーニングを積まないと扱えないのです。抽象を鍛えて具体的な考えと抽象的な考えを行き来できるようにすることが大切になります。

それでは、次はより具体的に(笑)「具体と抽象」について解説していきたいと思います!

具体と抽象

具体とは、目に見えるものや知識のことです。

今までの日本では、具体の力が非常に重視されてきました。

学校でいうと、単語や公式を覚えるようなことに当てはまります。

皆さんも学校で英単語をたくさん覚えたり、公式を一生懸命覚えた経験があるのではないでしょうか。

学校でそのような教育をされてきたので、当然社会でも具体が重視されていますよね。

具体的な数字や具体的なマニュアルなどなど

ここで大切なのは、具体はとても大切だということです。

具体的な指標がないと何も行動できませんからね。笑

しかし、具体だけに頼るのがいけないと筆者は考えています。

そこで大切になるのが、抽象の考え方です。

抽象とは、あることに対して共通項を見出してまとめることです。

例えば、りんごやぶどうや柿などがあるとします。

これら一つひとつは具体です。

では、これらの共通項を探してみましょう。

・果実を食べる

・甘い

・木になる

などがありますよね。

これらをまとめてフルーツと呼びます。これが抽象です。

この力のおかげで、私達は全く知らない果実に出会ったとしても甘いのか、木になるのかなどが分かれば、フルーツかどうか推測することができます。

つまり、抽象の力は未知に出会ったときにとても力を発揮するのです!!

抽象のトレーニング

抽象の力についての重要性がわかったところで、一度トレーニングをしてみましょう。

結構難しいので、できなくても大丈夫!

私も最初はできませんでした笑

では、考えてみましょう。

◯持ち家か賃貸か

持ち家を購入するのか、賃貸で済ますのか。これって永遠のテーマですよね。

これと同じ構図の問題がないか考えてみてください。

この問題の本質を見抜いて整理すると、色々な構図が見えてきます。

では解答です。

持ち家か賃貸かという議論は、一括購入か、都度払い(サブスク)という視点変えることができます。

そうすると色々見えて来ますよね。

例えば

・マイカーを購入するか、リース(レンタル)するか

・映画を購入するか、サブスク(ネトフリなど)にするか

などなど、他にもたくさんありそうです。

これの抽象度をもっと上げると、

簡単には逃れられない責任を負うかわりに長期的な安定や達成感を求めるのか、高めのコストを払い、嫌になれば別のものを利用するのか

と考えることもできます。

すると、

・終身雇用かフリーランスか

・結婚するのかしないのか

といった、別の構図も見えてきます。

面白いですね。

話が噛み合わないのは具体と抽象のせい!?

皆さん、誰かと話していてどうにも会話が噛み合わないことってありますよね。

このコミュニケーションギャップって実は、具体的に考えているのか、抽象的に考えているかの違いの可能性があります。

抽象とは、おおまかに切り取って要点を伝えることですのでどうしても細部は切り捨てるしかありません。

反対に具体とは、細部に対して着目することですので、どうしても噛み合わなくなります。

例えばAさんが「男性は女性より背が高い」といったとします。

Aさんは男性と女性の全体的な傾向を切り取ってこう言っているので抽象的な発言ですね。

それに対してBさんは「いや、女性でも背が高い人はいるし、男性でも背が低い人がいる」と言います。

これは、具体的な個人に着目して発言しているのでこうなるわけです。

こうなると二人の会話は平行線です。

では、どちらが間違っているのでしょうか。

そうです。どちらも正しいことを言っています。

ただ、視点がまるで違うのです。

こうした問題は、日常の中で度々現れます。

大切なのは、このひとはどちらの視点で考えているのかな。と理解することです。

そうすることで、イライラや、すれ違いから開放される可能性があります。

みなさんも意識してみてください。

抽象のブラックボックス

最初に抽象は誰にでも理解できないと話しましたが、

これをわかりやすく表しているのが、学問です。

学問とはある事象を抽象化していくことですので、抽象度が高まるほど理解できる人は減っていきます。

算数でいうと、最初は、具体的なものが登場してそれを足したり引いたりするところから始まりますよね。

これは具体的な感覚なので多くの人が理解することができます。

しかし、段々と、文字が出てきたりグラフが出てきたりしだして理解できなくなる人が出てきます。

つまりこういう図が成り立ちます。

具体と抽象の図

ですから、抽象の力を高める必要があるのです。

学問を学ぶ意義というものそこにあるのかもしれませんね。

抽象の力を高めるには

抽象化のプロセスを理解し、普段から抽象的な視点を持って考えることが大切です。

分類する

一言で表現すること

都合の良いように切り取ること

目的に合わせること

捨てること

言語化、図解すること

自由度を上げること

見えない線をつなぐこと

まとめ

みなさんいかがだったでしょうか。

抽象の重要性を理解していただけたでしょうか。

抽象は誰にでも理解できるものではないのでトレーニングが必要です。

私もまだまだ抽象の力が足りていないので日々トレーニングをつみたいと思います。

みなさんも具体と抽象の世界を行き来して、より高いレベルでの思考を獲得しましょう!!

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